ボクがバンコク不動産投資に失敗した理由 その3:最悪のパートナー

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日本に居ながらにして海外不動産に投資しようと思えば、物件の管理や客付け等は自ずと現地のパートナーに頼ることになる。今回の投資ではこのパートナー選びでもミスを犯した。今回の投資の場合、パートナーになったのはデベロッパーのOrigin社だ。

注記:以下の文中で特定の団体・企業名に言及していますが、内容はあくまで私個人の見解・感想に基づく私的なものであり、当該の団体・企業を中傷する意図は全く有しておりません。

先ず、メールでの返信が遅い。こちらから送った質問に対する回答に要する日数が4~5日、悪くすると一週間以上かかる。また、回答が往々にして不十分に終わる。こちらが3つ質問をすれば2つしか回答が書かれておらず、あらためて質問し直さねばならない事が多々あった。加えて、自分が分からない質問に対して適切な対処ができない。他の人間に回答を求める事をする節もなく、ややもすると逆ギレするような場面もあった。日本では考えられないサービスの悪さだ。関連するメールのやり取りをいくつか取り上げてみよう。

以下はプレビルド(物件建設期間)時、こちらから初めて購入代金を海外送金した時の対応だ。金を送って一週間も経つのに自ら確認しようとしない態度が最早信じがたい。結局、入金確認だけで2週間を費やしている。この種のやり取りは数限りなく発生した(強調筆者)。

:: On  5/1/13 ::
Me:
A week has passed since the transfer. Was it successfully deposited in your bank account ? Please            let me know about what’s going on.

Origin:

Actually, if you transferred since 23 of April, the money should deposit already.We will check with the bank and give you a feedback within Tomorrow.

:: On  5/9/13

Me:

So how was the transfer ? Could you confirm the deposit ?

Origin:

I attached the receipt for you as attached for the detail of exchange rate I will send to you again.

また物件購入後にテナント募集依頼した際、意思疎通ができずに四苦八苦した挙句、対応してくれていた相手は退職してしまうというケースもあった。ちなみに、この時の質問は「テナント募集をする際にどのような手段を用いているのか」という簡明なものだったが、それらしい回答を得られるのに半月以上を費やしている。

また、一身上の都合により、2月29日をもちまして、オリジンプロパティーを退職させていただきました。在職は中大変お世話になりました。心より厚くお礼申し上げます。誠ににありがとうございました。

以下は共益費が相手の銀行口座に払えなかった際の回答だ。こちらとしては払えなかった理由探るために、受け取り側の銀行で何が生じたか聞きたかっただけなのに、これほどの強い口調で返信をよこしてきた。断片的ではあるが、相手がかなりフリーキーになっている様子が目に浮かぶ(強調筆者)。

Look I have answered your question many times over and over again, My answer is still the same, everyone else can transfer, you are the only problem, what we suggest is that you check on your bank, ask them what is the matter??? dont ask us, you know why because the funds never came to our bank!!
In your previous payment how did you transfer, if you could do it the first time, then try doing it like before or have you forgotten how?
I have ask our banks, our accountants many times and now they think you should start to be clear with your bank, you are asking the wrong people.
And again nothing has changed, our banks is still the same, same account, same bank.Now go and ask your bank please.

これらの最悪なやり取りの挙句、最後にはアタシもキレている。「日本人相手にカネ儲けたいなら相応のサービスを提供しろ!!会社ぐるみで対応しろ!!」くらいの勢いである(強調筆者)。

Im not critisizing you personaly but quality of your your service. If its beyond your ability, its time to place additional personel to deal with the situation. What you need would be to talk to your boss or even CEO, not me, You are selling condos to foreigners, who have their own standards about service  quality. Its the haqrdest task in the first place and risk you are running.  If you want to take the return, you need to solve all the related problems as a whole company. This is not a matter of language at all.

振り返って考えてみるに、これら低レベルのコミュニケーションが発生する理由は、まずメールという頼りない手段しか使えないという点にある。また、往々にして双方にとって英語というセカンドランゲージを用いねばならないという点も大きい。

加えて、単にエージェントの能力が低い事も挙げられる。恐らく彼女たちは自分の見える範囲の中で出来る限りの事をやっていたのだろうが、こちらの立場としては彼女たちのサービスは劣悪極まりない。結局、「できない人にできない事を期待する」という状況に陥ってしまった。しかし悲しいかな、頼る相手は当該の「できない人」しかいないのである。

また、上掲の文体がいずれも異なることから察せられるように、対応要員が頻繁に代わっている。これもまたディスコミュニケーションの発生する大きな原因である。Originは今でこそタイの上場企業だが、当時はまだスタートアップの域をでない小規模デベで、セールスには人員を割く一方、ポストセールスの顧客対応には十分なリソースを回せなかったのだと思う。相手が外国人なら尚更である。タイ不動産市場に参加するプレーヤーを十分にリサーチせず、この種の脆弱な企業をパートナーに選んでしまったのは悔やんでも悔やみきれないミステイクである。この経験がごく個人的なものであって、タイのデベ全てに当てはまるものでは無い事を願いたいのだが…